記事紹介:代田文彦東京女子医大教授が教示された鍼灸臨床の真価 - 熊谷市「和鍼灸治療院」

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記事紹介:代田文彦東京女子医大教授が教示された鍼灸臨床の真価

2015年01月06日

良記事があったのでシェアします。鍼灸師向けの内容ですが、一般の方にとっても非常に興味深いと思われる部分を抜粋して紹介したいと思います。

故・代田文彦氏の父上は、昭和の名鍼灸師として名高い代田文誌氏。文誌氏の名著「鍼灸治療基礎学」は日本の鍼灸界に多大な影響を与えました。多くの鍼灸師の書棚に並んでいる一冊です。私も鍼灸学校入学前に購入し通読しました。読むにも知識の無かった頃の思い出として、鍼灸医学の知識にとどまらない、格調高さと教養と知性あふれる文章自体に大変感銘を受けた記憶があります。

文彦氏に関しては詳しくは知りませんが、医師という立場から鍼灸の擁護と発展のために貢献してくださった方という印象があります。著作「鍼灸臨床生情報」は今でも参考にさせていただいています。私は東洋医学・中医学をベースに個人開業していますが、現代医学に精通し医療現場に鍼灸を取り入れることに尽力される方々にも敬意を持っています。(私は私の役割・使命を全うするのみです。)

さて、紹介を。

代田文彦東京女子医大教授が教示された鍼灸臨床の真価 山田 勝弘
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/56/5/56_5_713/_pdf

上記リンク先から一部抜粋します。

(以下抜粋)

6 父 ・代田文誌先生は
澤田健先生の臨床 に師事して絶大なる鍼灸治効 に出遭い、
これこそ埋もれた世界 の文化財であることを痛感し、
鍼灸の眞価の発揚に志 し、以って日本聲学、引いては
世界馨学に貢献せんと努力するに至った。
現代聲学と鍼灸聲学とは、その優秀さを争ふべきではない。
両者は相補ふことによって、より高次の聲学となり得る
のである.


7 代田文彦先生が
考えておられた鍼灸の真価
幼い頃から
「病気が治るのは大抵体が勝手に自分で治しているのだ」
と熟知していた。
鍼灸師という(医者でない)者 が西洋医学に見放された
多くの患者の苦痛を癒すのを目の当たりに見て育った。
「父の治療の後は患者が爽やかな笑顔をして帰る。
西洋医学の現場では診察のあともムッツリである。
この違いは?」
「患 者 は 体 も 心 も病 ん で い る の だ... 。」


8 代田先生の臨床への姿勢
「鍼灸治療は親父からしか教わっていないし。
本も親父のもの以外ほとんど読んでいない」
西洋医学でも東洋医学でも患者に役に立つなら何でも
使うべきだ。
「鍼も灸も漢方も按摩もみんなそれなりに役割を果たす
可能性を持っている。だからそれを伝承して育てて
発展させねばと思う」
「私は医者ですけれど、なぜ鍼灸を応援したかというと、
親父が鍼灸師だったからではなくて、鍼灸がいいからですよ。
鍼灸がいいから患者が治るんですよ」


16 「お灸 礼讃』
『... 灸は苦痛を和らげ、気力を増す。
「ピンピン・コロリ」と苦痛のない楽な終末が期待でき、
安堵で一杯なら「何時死んでも悔いが無い」と余裕が
あるので、最良の方策に違いない。
灸は気持ちがいいから是非ためされたい。


17 「自分で病気を治すのだ」...
これが病気を治す態度だ。
自然治癒力を信じ利用しながら「自分の体は自分で治すのだ」
という意識を持つことが大切。
私は『先生、私 自分で治すことにしました』という患者さんの言
葉を待っている。
この言葉を聞くと実に嬉しい瞬間である。
それまでには時間を要す。半年から3年はかかる。


21 代田文彦先生の臨床への態度(姿 勢)
... 畏れの念
人体(神 秘の宇宙)を傷付ける(鍼灸治療する)ことは
畏れる(謙虚さ)気持ちを忘れてはならない。
鍼灸治療は患者の自然治癒力(治そうとする力、
より健康になろうとする力)に全面的に負ぶさっているし、
東洋医学は弱い作用であるから、確実な見立てを
しないと効果を示さないので「謙虚さ」が必要なのだ。
『医療に携わる人間は、弱い立場の人達のことを考え
なくてはいけないし、何かお手伝いできればと、
常に考えています。』


24 東洋医学の真価
『東洋医学は人間の苦痛をとる手段が無数といえるほどあり、
どんな時でも人を癒せる ... これは本当だ!」
東洋医学には患者を見放すということはない。
患者の体を丸ごと元の状態に戻し、健康に対する「自信」を
快復させること。病気の部分だけをどうこうするのでなく、
患者の健康状態を全体にレベルアップすること。病気自体追
いだせなくても体全体のレベルを上げ、その人が心地よくな
るように、気持ちよく生きられるようにサポートしていけばい
い。そのための手段は無数にある。... ...


33 「 侍 医 」の 医 学
「侍医』とは、「個」を重視した全人的治療の典型で
あり、素晴らしいもの。
鍼灸師をこの「侍医」の医療態度をそのままにして、
これに重い病気を扱う能力を備えつつ、現 在のレベル
まで引きあげるように改造すれば、良 質な、理 想的な
医療が出現し21世 紀に課する役割は大きい。
個の具体まで迫るには、太極的な思想の上に立ち
鍼灸の東洋医学全般の素養を高めることが必要で
ある 。


(抜粋以上)


今回のリンク先記事は鍼灸師の参考になるだけでなく、特に17や24は病気で悩んでいる一般の方にもぜひ読んでいただきたいと思い、ここで紹介させていただいた次第です。

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