HOME > スタッフブログ > 「検査結果は異状なしでも調子が悪い」は東洋医学の独壇場
2015年01月21日
近年の現代医学の進歩は素晴らしいものがあります。私もニュースや患者さんからの情報を通じ現代医学の凄さを日々感じています。
検査も非常に精密になり、しかもデータをものすごく細かく分析してくれます。
そんな現代医学で、「検査結果に異状はありません」という場合、病気ではないのでしょうか?
実は症状があっても検査に異状が出ないことはよくあるのです。
「検査結果に異状はない」とされた方の多くは、「先生、調子が悪いんですよ」と訴えても「とりあえず、しばらく様子を見てみましょう」と言われています。そして対症療法の薬を処方されます。
これは、現代医学自体がもつ特徴なのですが、原因がわからないと、「さらに他の部分が悪化する」など変化しないと対応が難しいのです。
このような患者さんのなかに、病院を何軒もまわっても「わからない」という方がいます。
症状がすすんではじめて確定診断される。その頃には症状は重くなっている、というケースがあります。
私は現代医学は積極的に認めている立場ですが、このような「検査結果に異状はないけれど、体調が悪い」という場合、中医学がよくわかっている先生に相談されるのは非常によいことだと考えています。
「現代医学的の検査で問題がなくても、身体の調子が悪い。」
これを中医学的な視点で診察すると、身体の全体のバランスが崩れたためにおこる「十分に対応可能な病気」だったりすることがあります。
現代医学的に説明できない症状でも、対処することができることが多いので、一度相談されるとよいと思います。
また東洋医学では「未病(みびょう)」という考え方もあります。
現在の症状が、どの方向に向かっているのか、症状が出る前に予測していきます。
「検査に出ないような状態でも調子が悪く、さらに今後の身体のバランスの乱れを予測して治療する」というのは東洋医学・中医学の独壇場だと思われます。
「現在このように乱れているから、今後このようにもっと悪くなっていく」...という予測は、理論があるから可能になるのです。
陰陽・五行といった独特の概念にもとづく中医学理論で、病気をもっと悪くする前に対応することができます。
「症状が悪くなってはじめて確定診断」の前に、早めに東洋医学で治療をしておけば違ったのではないかというケースも多々見受けられます。
また、少し話がそれるようですが、「手術は成功。でも症状は残っている...」というケースもあるのが現代医学。つまり検査と症状が合致していない場合もあるのです。これはいわばリスクです。
つまり、リスクを避けるためにも、東洋医学の視点で身体をみておくことで、症状の緩和や、改善をはかることが有意義であることがわかります。
現代医学の視点も大事ですが、東洋医学の視点で身体をとらえることが、自分の身体を守ることにつながるということはもっと知られた方がいいと考えています。
東洋医学・中医学の美点は、「自然治癒力・自己治癒力を高めて病気を癒していく」というところにあるのです。
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